【ブックログ】私たちにはもうモノは必要ない

読書
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2015年に私は初めて「ミニマリスト」という言葉を知りました。

テレビ番組で著者である佐々木典士さんの暮らしぶりを紹介していました。

部屋には本当になにもなく、内見時のような部屋で
「ホントにこれで住めるの?笑」
「なにが楽しいのだろう??」と
衝撃だったことを覚えています。

ただそこからなんとなくミニマリストという生き方が気になり、
少しずつ情報が入っていくなかで本日紹介する本を知りました。

当時から常にモノに囲まれ、掃除もたまに気が向いたときにする程度。
片づけも気が向いたときに一気にやってモノの移動をしたくらいで、
実際にはモノが減っていない状態を繰り返していました。

ただその状態から本書を2度読んでから変化したことが以下です。

読んで変わったこと

【2015年当時】
モノが欲しくなる心理がわかり、買い物時に丁寧に考えるようになった

【2023年現在】
人と比較せずに自分軸で考え、いまの重要性を感じられるようになった

読書は自分の置かれている状況によって感じることが変わると思っています。
なのでぜひ皆さんにもいろいろな本を読んでいただきたく、今回こちらの本を
少し紹介したいと思います。

ぼくたちに、もうモノは必要ない。 (著)佐々木典士


ミニマリストの定義

他人の目線だけを気にしたモノではなく、自分に必要なモノ以外を減らす人

と筆者は定義しています。
またミニマリストって単純にモノを減らすだけの人でしょう?という疑問に

ミニマリズムは目的ではなく、それぞれが違う大切なものを見つけるための手段

とも記しています。

人間そのものは5万年前から変わっていないハードウェア。
そこに膨大な情報とモノが詰まっている状況。

重いパソコンをきびきびと動かすには、いらないものを減らして
身軽にするしかない。データを減らし、アプリを減らし、身軽に
なって新しい答えを出すべきだ


私自身もミニマリストはとにかくモノを少なくしたいという
考えのもと、自らそれを選んでいる人なのだと思っていました。

しかし本当は自分がいま必要なことに向き合った結果なのだと
知ることができました。

ただなぜ多くの人はモノに囲まれてしまうのかを第2章で説明
してくれています。

なぜ、こんなにモノを増やしてしまうのか?

この問いに関して大きく2つの要因があります。

  • 刺激を感じるために買い物をしたり、買い替えたりする
  • モノは自分の内面をあらわす簡単な方法

刺激を感じるために買い物をしたり、買い替えたりする

人間の神経ネットワークは刺激を差を検出する仕組みだという。
ただその刺激にも慣れてくるから刺激として感じなくなり、飽きてくる。

また刺激を得るために人は
・買い替える
・量を増やす
・より価値を高くする
という行動をしてモノを増やしていく

ただ筆者は差を作り出そうと次のモノを手に入れても感じられる喜びには
限界があり、ましてやモノの価格と喜びが比例するわけではないという。


これはほとんどの方に当てはまる根源的な考え方ではないでしょうか?
モノを手に入れるときの気持ちって、検討しているときにどんどん高まり
買った時がピークで、その後は少しずつ気持ちが落ち着いていきます。

特に本などがわかりやすいのではないでしょうか。

本を買うときは自分が学びたいことや知りたいことが得られると思って購入し、
買ったときにピークを迎えて、数ページ読んだら刺激が落ち着き本棚に入ったまま放置

私自身もそんなことを繰り返して、本棚に知識系や自己啓発系の本が並ぶものの
得られた知識はほんの少しだけ。
でも傍から見たら勉強熱心だと思われそうな本棚。
それが少し気分がいいし、学ぼうという気が一応あるから本を買うこと自体はやめない。

そんな気持ちにも筆者は次に触れています。

モノは自分の内面をあらわす簡単な方法

人間は社会的な動物だから自分の価値を感じないとうまく生きていけない。
誰かに自分の価値を知ってもらうのに簡単なのが、モノで内面をあらわすこと

そんな考え方をもっているとモノはどんどん増えていく。
増えるほど、自分の価値が伝わりやすくなるから。

しかしモノは次第に自分の価値を伝える手段ではなくなっていく。
モノが自分の価値そのものだと考えるようになっていく。
モノ=自分』だと勘違いする

その結果モノをさらに増やしてしまい、時間もエネルギーも自分と化した
モノに奪われていく。


これはモノが捨てられないと感じる方の気持ちを端的にあらわしていると思います。

先ほどの本の例であれば、
・こんなお堅い本を読んでる自分
・勉強熱心だと思われることがうれしい
・頭がいい、博識だと思われたい

などモノを介して他人から見える自分にあこがれや価値を感じていたのだなと
思わされました。
実際にはまったく身になっていない本に囲まれているだけなのに。

私のなかでの本の役割は、
「本を読むことで自らの知識を増やすことや自己成長をすること」です。

「知的な本をもっていることで博識だと思われる自分」ではありません。

他人から見える価値を大事にするより、本来の役割を果たせるように
私は以下のことを行いました。
・いまの自分に必要な本だけを残す
・自分の知識にできるように「ブクログ」というアプリを使用した
・図書館の貸し出し期間をうまく使い、期限内に読むことを決めた

これで少しずつ本の量を適正化できました。

捨てる方法最終リスト55

ここまでは筆者がモノに囲まれた理由やミニマリストへの考え方をまとめましたが
ここからは捨てるための実際の方法や考え方をいくつかご紹介します。

  • 捨てられないという思い込みを捨てる
  • 捨てることは技術である
  • 同居人『モノさん』の家賃まで負担しない
  • 忘れていたモノは捨てる
  • お店があなたの倉庫です
  • 仮に捨ててみる
  • 本当に必要なモノは帰ってくる

個人的に「お店があなたの倉庫です」は私の頭にはない考え方でした!

たしかにお店に行けば買いたいものはほとんど置いてある。
なのにわざわざ自宅のスペースを使ってストックを置く必要があるのか。
使いたいときになくて困ることなんて、あってもその一瞬だけ。
ましてや自分のモノの管理ができればなくなる前に買うことも可能だろう。
そう考えると私のために商品をストックしてくれているお店はありがたい!

と思考が変化していきました。

無駄なモノを買わないだけでなく、ストックがないことでなんとなく感じる
不安に対しての意識を明確にすることができました。

そのほかにも様々な角度で捨てるための動機付けをしてくれる言葉がありますので
本書をご覧ください!

モノを捨てて、変わった12のこと

筆者自身も以前はモノに囲まれ、自分に自信を持てず鬱屈としていたそうで
ミニマリストになって変わった考え方をつづってくれています。

時間ができる

メディアや広告に惑わされる時間が減る

買い物時間や家事の時間が減る

生活が楽しめる

掃除は嫌いでも掃除の結果が嫌いな人はいない

モノを減らすと3倍掃除が簡単になる

ほこりや汚れは、やるべきことをやらなかった自分の堆積

人と比べなくなる

誰かと自分を比べることは、自分を一瞬で不幸にする方法

モノやお金は比べられても、経験は比べられない

行動的になる

やらなかった後悔より、やっちまった後悔を選ぶ

生活の質を落とさず、モノを手放したくないからリスクが取れない


ミニマリストを目指して行動しただけで、情報過多になることなく
日々の生活の楽しさや、自分の変化などを機微に感じることができるように
なったそうです。

これを読み、ミニマリストはヨガの考え方にも似ているのだなと思いました。

自分自身を認め、いまに集中し、無駄を手放していく

ミニマリストはただ単に必要最低限なモノで生活する人というよりかは
自分への向き合い方のひとつなのでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

私自身、はじめはミニマリストは行き過ぎた効率主義のように思っていました。

しかし本書を2度読み、今の自分の状況を照らし合わせたときに

見栄、物欲、刺激、他人との比較、常識、自己肯定感の低さ

などの様々な情報に囲まれていることに気づかされました。

なにもモノを捨てることが至上命題ではなく

いまの自分にとってほんとうに大切なものはなにか

これだけを考えていらないストレスから解放されるように
モノとの対峙を続けていこうと思った1冊でした。

皆様にもこれを見てなにか感じたことがあれば、ぜひ読んでいただけると
うれしいです!

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